ノミ・ダニの予防は、犬を飼う上で必要不可欠な処置ですよね。

冬が終わって春が近づいてくると、また薬が必要な季節か…などと思われる方も多いと思います。

今回は、ノミ・ダニ予防と言えば有名な「フロントライン」というお薬と、2015年に新しくできたお薬「ネクスガードスペクトラ」をご紹介します。

それぞれ特徴や得意分野が違いますので、両方の違いを十分に理解して、あなたの愛犬に合ったノミ・ダニ予防のお薬を探してくださいね。

■フロントラインとは■

フロントラインと言うお薬、犬を飼っていたら動物病院などで一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

フロントラインはフロントラインプラス，フロントラインスポットオン，フロントラインスプレーの３つの種類があり、犬の外部寄生虫を速やかに駆除してくれるお薬です。

フロントラインプラスが駆虫できる外部寄生虫として

・成虫のノミ
・ノミの発育を阻止
・ノミの卵の孵化を阻止
・マダニ
・犬のシラミ
・イヌのハジラミ

上記があげられます。

既に犬に寄生してしまっている外部寄生虫を退治してくれるだけでなく、有効成分は1か月間持続しますので、新たな寄生も防ぐことが可能です。

フロントラインプラスの有効成分は「フィプロニル」と呼ばれるもので、皮膚表面に垂らしたお薬が24時間以内に体全体を覆ってくれます。
この成分は、ノミやマダニなどの中枢神経に作用して駆虫してくれるものですので、人間や犬などの哺乳類には作用しません。
また、フィプロニルはほぼ24時間で身体に寄生したノミの成虫を駆虫してくれる、とても即効性のあるお薬です。

フロントラインの使い方

薬の成分がいきわたりやすいよう、薬を垂らす場所の毛を左右にかき分けて皮膚表面にフロントラインプラスの液を垂らすだけ。
犬が出来るだけ触ったり舐めたりしない首筋に垂らすのがおすすめです。

ただし、フロントラインプラスを垂らした後にすぐシャンプーをするのは避けましょう。
薬の成分が十分に体全体にいきわたらない可能性があります。

フロントラインプラスは使用後1日間、フロントラインスポットオン，フロントラインスプレーは使用前後の2日間のシャンプーを避けた方が無難です。

皮膚に直接つけるタイプのお薬になりますので、目に見えてきちんと薬剤が皮膚に流れているかどうかを確認できるのが安心ですね。
また、皮膚に疾患がある犬に対しては刺激が強すぎて赤くなってしまう場合がありますので、使用する場合は獣医師に相談してくださいね。

■ネクスガードスペクトラとは■

ネクスガードスペクトラとは、チュアブルタイプのお薬で、これ一つで内部寄生虫と外部寄生虫を一度に退治が可能です。

有効成分はアフォキソラネルとミルベマイシンオキシムです。

アフォキソラネルが外部寄生虫のノミ・マダニを駆除し、ミルベマイシンオキシムが内部寄生虫のフィラリア虫，犬回虫，犬鞭虫，犬鉤虫を駆虫してくれます。

ノミは8時間、マダニは48時間で効果を発揮してくれ、効果は1か月続きます。

チュアブルタイプのお薬でスポットタイプのお薬ではありませんので、皮膚が弱い子でもシャンプーを頻繁にする子でも安心して使用することができます。

犬に嬉しいお肉のフレーバーを使用しているので食いつきも抜群のようですよ。

■フロントラインとネクスガードスペクトラ■

ではフロントランとネクスガードスペクトラとの違いをあげましょう。

１、効果がある寄生虫が違う
フロントラインは外部寄生虫のみを退治してくれますが、ネクスガードスペクトラは外部寄生虫と内部寄生虫の両方を退治してくれます。

２、薬の形状が違う
フロントラインは皮膚に直接垂らすスポットタイプで、ネクスガードスペクトラは口から入れるチュアブルタイプです。

３、有効成分が違う
フロントラインの有効成分はフィプロニルですが、ネクスガードスペクトラはアフォキソラネルとミルベマイシンオキシムです。

それぞれ得意・不得意があるお薬ですので、あなたの愛犬の生活環境や退治したい寄生虫に合った薬を選んであげて下さいね。